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TwinRAIDer mini というストレージユニット

 先週に、秋葉館の TwinRAIDer mini という、2.5インチHDD×2台をRAID 0/1で使うストレージユニット(HDDケース)を入手した。サーバーにしてる Mac mini に繋いで使おうと思って。
TwinRAIDer mini

 それほどスピードが欲しいワケではないので、少しでも発熱量が低い方が良いだろうと考え、HGST社の5,400rpmなHDD(HTS547575A 9E384)×2台を使用したモデルを選択した。5,400rpmでも RAID 0 にすることでパフォーマンスを補えるだろうと考えての事だったのだが、これが予想以上に遅かったのである! 
 HDDは、ブラケット金具に付けて本体に差し込んであるだけ。なので、裏ぶたを外して本体を揺さぶるとHDDがカタカタと音を立てる程度の固定具合。(裏ぶたでHDDがカタカタならないように押さえてある。)
 そのままバラしてみると、TwinRAIDer mini に使われているチップは、Oxford Semiconductor社の OXUFS936DS-FBA というものであった。
TwinRAIDer mini 裏ぶたを外したところ TwinRAIDer mini に使われているチップ

 Mac Pro に繋いでベンチマークを取ってみると、ランダム・ライトが極端に遅い結果に。
Xbench 1.3 MacPro FW800(front) TwinRAIDerMini (5400rpm x2 RAID0)

 Mac Pro に内蔵させて使用中の STARDOM社の Pro DRIVE という奴に Seagate社の7,200rpm(ST9500420AS)×2台で RAID 0(ストライピング)してるのは、それなりの速度(以前の記事 LiNK (sneakers.ddo.jp) を参照)なのに、なんでだろう? HTS547575A 9E384 そのものがその程度の性能なのか? それとも相性が良くない? 
 そこで、HDD単体の性能はどうなのかと、HDDを引っこ抜いて、同じく秋葉館の Macbeth mini800 というHDDケースに入れ替えて、ベンチを取ってみた。
 その結果をみてみると、TwinRAIDer mini で RAID 0 にするより速い! 
MacbethMini800 + HTS547575A9E384 Xbench-1.3 MacPro-FW800(front) MacbethMini800 + HTS547575A9E384(5400rpm)

 で、HDDを元に戻して RAID 1(ミラー)に設定して、ベンチを取ってみたところ、HDD単体よりは微妙に遅い。まぁ、ミラー処理等のオーバーヘッドがある分と思えば納得できなくもない。しかし、RAID 1 の方が RAID 0 よりも総合的に良い結果ってのはどういうことよ!? 
Xbench 1.3 MacPro FW800(front) TwinRAIDerMini (5400rpm x2 RAID1)

 この結果だけを見てみると、「TwinRAIDer mini は RAID 1 で使え! RAID 0 に期待するな!(少なくとも HTS547575A 9E384 を使った場合)」と言うところだろうか。
 単に HTS547575A 9E384 との相性が悪いだけと思いたいが、他に比較用の2.5インチHDD 2個が無いので、検証できない。(使用中のST9500420ASを一旦消去してまでする気はない。)

 あと、ファイルサーバーにしてる Mac mini(Snow Leopard server)に TwinRAIDer mini を繋いで共有した際、別のマシンからのマウント処理が遅いようである。
 iTunesサーバーにしてる別の Mac mini(PPC/Leopard)からマウントして、iTunesのライブラリを収めるディスクとして使おうとしたのだが、ネットワークディスクの TwinRAIDer mini と iTunes.app を起動項目に入れて自動マウント/自動起動させようとした時、TwinRAIDer mini がマウント完了する前にiTunesが起動してしまうので、iTunesが「ライブラリが見つからないよ、どーすんだよ」とダイアログを表示して、iTunesが起動完了しないのである。(いちいち、ライブラリの再選択をするか、iTunesを再起動するか、ということを手動でせねばならない。)
 同じ事を、WD社の7,200rpmの2.5インチHDD WD7500BPVT 単体を、先ほどの Macbeth mini800 に入れて Snow Leopard server に接続、共有してやっていたのだが、その時はiTunesの起動前にマウント処理ができてたので、このような事にはならなかったのだ。(この説明、解り難いかな? まぁ、Snow Leopard server で iTunes も起動しとけばええんとちゃうのって話かもしれんが。)

 発熱量については、全くアクセスしていない時でも、そこそこ暖かくはなってる。これは、HDDから発する熱がほとんどだろう。WD7500BPVT単体から比べたら温度は低い。(ケース外装を手で触ってみた感触での比較。) といっても、怒濤のようにファイルコピーとかすると、かなり熱くなる。まぁ、それは仕方ないか。
 ちなみに、Mac Pro に内蔵させてる Pro DRIVE は、ほとんどアクセスしていない時、ほとんど暖かくなっていない。底面側だけとはいえ、Mac Pro の前面ファンの風がそよそよと流れているからだろうか? 怒濤のようにライト・アクセスした時については未確認。

 その他の点について。
 TwinRAIDer mini には電源スイッチが付いていない。なので、FireWireのケーブルを繋いだまま、このストレージのみ電源を切る事が出来ない。外部電源(ACアダプタ)からの給電を切っても、バスパワーで動いてしまうから。アンマウントしてACアダプタをコンセントから抜く(TwinRAIDer本体側は挿したまま)と、一旦切れるが、すぐにバスパワーで立ち上がってくるのだ。 外部電源を繋いでたら、バスパワーからの給電は常にOFFになってて欲しいよね。


 良いところも書いておこう。

 ひとつめは、小さいところ。
 高さは Mac mini(MC408J/A)よりごく僅かに高いが、奥行きは僅かに短い。
Mac mini serverとTwinRAIDer miniを下側から
右から、Mac mini server, TwinRAIDer mini, Macbeth mini800

 そして、ふたつめは、とても静かなところ。
 ファンレスだし、HDDの駆動・アクセス音もほとんど聞こえない(使用しているHDDによるところだろう)。
 ただし、ファンレスということは、頻繁なアクセスが長引いた時の発熱には、注意しておいた方がいいかもしれない。


 なんにしても、「RAID 0 なのに遅い」ってのが大きなマイナスポイントであるのは確か。
 TwinRAIDer mini にディスプレイ表示されてる「RAID 0 Fast Mode」という文字が虚しく見える…。
 や、今回は失敗しました。
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